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劇場版ゴールデンカムイを見た

観てきました。よかったよ~すごく!

ちょうど劇場版記念かコミック全話無料にもなっていたので、あらためて「この場面削られてるんだ~」「この場面はこうアレンジしてるんだ~」と比較しながら楽しんでいます(2024年1月27日現在)。1月末までだそうなのでもうすぐ終わっちゃうな…。土日ですべて読むがよい。

事前に不安だった点はまだ子どもだけど軍人たちに負けず劣らず大人っぽくて一人前の狩人でもあるアシㇼパさんを実写で表現できるのか、というところだったのですが、私個人的にはほとんど違和感なく見ることができました。
アニメでイメージができ上がっており、比較的声質が似ている役者さんだったことも受け入れやすい理由だったのかな。

風呂で聞き込みするシーン、ワァ…山崎さんムキムキ…でも原作よりは細いかな?と思っていたら原作も序盤はそこまでムチムチではなかった。旅の中で成長したんやね…ホロリ…
というわけで私の記憶がムッチムチにしてしまっていただけで、山崎さんはきちんと役に合わせて身体を作っておられたみたいです。実際ムキムキですよ。美しすぎて軍人というよりはもうなんか……ネッ!

原作月島さんくらい体型がなんとなく一番あの時代の軍人さんな感じがしています。縦より横に筋肉が付いていてずっしりしている感じで。鶴見中尉や鯉登少尉(今回は出てない)みたいな上の人間になると多少細(細…………?)くてもそんなもんかなと思う。細……うん、細……ムチ……うん!

雰囲気の再現でいうと鶴見中尉はすごかった!あの怖さをあそこまで表現出来ると思ってなかった。玉木宏さん、のだめカンタービレの千秋パイセンとかの二枚目(やや三枚目)役者だと思っていたので、原作の不気味で底の知れない鶴見中尉を最初から最後まで演じきっていて「役者!!!」と思った。原作が存在する実写映画や実写ドラマにおいてどうしても借り物・被せ物になることが多い中で(と私は感じています…)キャラクター性をしっかり自分に降ろした「鶴見中尉」だったな…という感じがしました。金カム映画の役者さんはすべからくそんな感じだけど、難しそうだと思っていた鶴見中尉がめちゃくちゃ印象に残った。

 

気になったところもまあ、ある。以下ややマイナス意見なので白反転です。

これは仕方ないことなんですが、CGに対して死亡後のクマがどうもなんかぬいぐるみっぽく感じました。いや分からん。監修は付けるはずだし実際もそうなのかも。なんかこう、もふっふわっとした感じで、下から杉本が出てくるシーンの「重い熊の下からズルズル出てくる感じ」があんまりなかった気がしました。

EDで「この映画の撮影で動物は傷つけてないよ~」ってちゃんと出されてたので、CGで対処できる以外の動物の表現は難しいのかも。気になったのはそこの重さ!重さ重さ!だけなので、考えられることとしては「銃剣が刺さっている=熊と杉本の間に空間がある=重さを感じさせる必要はない」という理論かなとも思う。この辺は原作でも重さで死ぬ~って感じではなく杉本がズボッと出てくる感じだったので、自分が想定していたものと違っていただけの違和感かもです。

それからレタラの表情の演技が「ヤ!」なった。動物の顔の演技があんまり好きじゃないのかも。動物は演技なんてしなくていい。そのままで。

CGの弊害。これははっきり弊害と言っておくけれど、リアルな作品であっても動物やそれに類するものに人間の手を加えられてしまうという点があると思う。
幼いアシㇼパとレタラの別れのシーンで、アシㇼパを一度振り返り、少し眉間を動かして寂しげな表情を浮かべ、それでも遠吠えに向かって走っていく。浮かべさすな。

このシーンだけは、その人間くさい表情の演技がはっきりと余分なものだったと思った。観てから一週間くらい経っているいまでも変わっていないです。いらんいらん。

動物に感情があるかないかという話をしているのではなくて、動物が人格をもってストーリーを動かしていくタイプの作品ではない、動物がはっきりと人間と意思疎通するタイプの作品ではないにも関わらず、人間の表情を乗せることでまるで動物が人間に心を傾けている(あるいは敵対している)かのように分かりやすく表現してしまう表現が個人的に好きではなく、くどく感じるという話をしています。漫画では気にならないのはコマ内では表情の動きがないためかな。

気になったシーンはここだけで他のレタラのシーンではそれほど気にならなかった。靴下嗅ぐシーンとかむしろ好きまである。クシャッとした狼の顔、ありがとう……。たぶんコメディシーンであればいいんだと思う。このへんは自分自身でも何がOKで何がNGなのか要検討です。

 

ゴチャゴチャ言っていますが、「実写か~……」という疑いの気持ちをひっくり返し、続編も作ってくれ~😭と思わせられるほどよい作品でした。

アクションめちゃくちゃかっこよかったし迫力あった!役者さんも役にハマっていて、単に外見を寄せているだけでなくそれぞれの役に対する理解がとても深く向き合い方も誠実だと感じました。二階堂兄弟めちゃくちゃヒールでよかった!眉毛ないです。二階堂兄弟の二階堂具合めちゃくちゃ感動した。めっちゃ爬虫類。

ソリ上での戦い、読み直したら原作になかったです。マジ? あのちょっとヤバめの双子が片割れ殺されて追いかけるのめちゃくちゃ説得力がありストーリー的にも無理がない範囲なのに加えて、映画という限られた時間内のクライマックスとしてしっかり機能していて素晴らしかった。

連載マンガの序盤と映画の終盤で山の作り方も違うな~と感じられて面白かったです。

なにせ観てよかった~と思える劇場版でした!続編出るなら二階堂の役者さんも続投してほしいです!頼む!

 

おわり

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