バディミ感想
先日、バディミッションBONDをクリアしました。
感想を聞いてください。
(2/7追記)バディボが略称だと思っていたらバディミだったのでタイトルを修正しました。あと内容もちょっと修正。
とりあえずプレイ中の感想は下記です。こちらはネタバレ弱め(でもちょっとある)。
あとプレイしながら書きなぐって推敲とかもしてないので、様子のおかしな文章があっても流してください。
バボ3章までの感想(1/29)
バボ感想(2/1)(9章くらいまで)
バボ感(2/1)(なぜか同じ日に書いている)
バボ(2/3)(懺悔)
※以下、最終章までのネタバレがあります。未プレイの方はプレイ後の閲覧を、ひらに、ひらにお願いします。
※あらすじ紹介等はありません。
演出エグくなかったですか?
ヒーローゲージ
まさかただの評価ゲージだと思ってたヒーローゲージが「彼」を「彼」たらしめるものとして機能するとは思わなかったです……
ルークはとても頭のいい男なので、多分あの人が炎の中から現れた段階で真相には気づいてたんだと思う。
でも、それを認めるのはまさに文字通りルークがルークでなくなるということ。
ルーク・ウィリアムズの、ウィリアムズという姓をくれた人とはもう手を繋げないところにいて、ルークという名は、人から(そうとは知らず)奪ってしまったものだった。
じゃあルーク・ウィリアムズって誰だ?僕は誰だ?ってとこまで落ちていく。
あんたヒーローだよ!!!!(ドドドドドドド)(謎効果音)
牢獄の中で、仲間たちが少しずつルークを励ましてくれてる感じがした。最初の牢獄(いやらしい看守がいたところ)ではたった一人で絶望しながら正義に殉じようとしていた男が、仲間たちにヒントを与えられて抜け出そうとする………………ウグ(致命傷)
もしも彼がルーク・ウィリアムズでなくても、捜査や潜入をして乗り越えてきたものが変わっちゃう訳じゃないよね……。
ルークもそう信じられたから無意識下の牢獄のようなような世界に仲間たちを思い描いたんだと思った…………。
(追記)チェズのバディエピ読んで似たようなことを言ってたので安心しました。無意識に思い描いたんではなくて誘導はあったんやね!チェズナイスプレイです。一番に思い出されて喜ぶチェズレイかわいいな。
自分が何者でもない「ヒーロー」であることを受け入れるために、「ルーク」をくれた人からの赦しが必要だったのかもしれない。
最後にギュンと上がったヒーローゲージで泣いた。
お前が代わりに大事にしてきた、って発言でまた泣いた。
手をつなぐ、手を握る
あのAボタンやばない?
なんじゃこの操作ってゲラゲラウケてた自分、聞いとるか?お前共犯者や。
ルークがコードを思い出しちまったのは私のせいでもあるんですよ…………
最初になんじゃこりゃって思ってた操作に対してああいう感じで共犯者に仕立て上げられて、マジで「やられた~~!!」ってなった。VRとか高画質とかとは違う意味での没入感がすごい。プレイヤーが世界に参加させられている。
このゲーム、終始一貫して「つなぐ」ことに対するこだわりがあって面白かった。生きてさえいればつながれる、に対する様々なアンサーもある。
ファントムにとっては、手をつなぐことではなく、「どう呼ぶべきか」と言っていたはずのルークの名を呼んだことが最後の答えだったような気がする。
そういう、ねじれの位置におる人間も存在する。
(追記)真エンドみました?最高でした。すべては救えない物語というのも余韻があってよいと思うんだけどやっぱハピエン厨なので……。ファントムにとってあの終わり方がハピエンかは分からないんですけど、でもやっぱり手をつないでくれてよかった
自分で選んで「もうつながれない」世界に行ってしまった人たちのように、これからに繋がっていくただ一瞬に賭けて、現在のつながりを手放した人物もいた。
つながりや絆をただ称揚するだけじゃなくて、つながり方が分からない人間についても描いてたように思った。
それでもヒーローは手を伸ばし続けるんだろうな……。いっぱい美味いものを食ってくれよく眠ってくれ。
内容
全体
最高。
色々言いたいことがあったはずだけど忘れたので随時思い出したらブログに書く。
個人的にはアロルク派っぽいんですがそういうの抜きにしても少年漫画みたいなアツさで楽しめる作品でした。
出会うべくして出会った二人(遺言)
女性のあしらいが上手いアーロン(遺言)
バディエピ最終話(遺言)
BONDとキズナ
おもしれ~対比。
BONDもキズナも指すのは同じ絆なのに、答えはこうも変わるのか。
思うに「多様性」のBONDと「画一性」のキズナ計画の戦いで、物語的な勝者はBONDなんですよね。
対DISCARDの最終決戦、ルークひとりでは詰みだった場面で、アーロンという存在が道を切り拓いてくれるのとか激アツでしたよね……。
(追記)真エンドでは、ルークの「正義」に対する覚悟みたいなものを見せつけられた気がした。もちろん、これまでに積み重ねてきた仲間たちへの信頼ありきだろうけど、あの場に立っていた人が誰であれ、ルークは手を伸ばさずにはいられないんだろうな。ヒーロー、美味いもん食ってよく眠れ。
操作でも、それぞれのキャラクターでなければ得られない情報があって「多様性」に対するポジティブな認識を補強してくれた。
ただ、プレイヤーとしてルークに入れこんでるから「こら~~!ファントム~~~!」って思うけれど、ファントムや研究員の考えが全く分からないわけでもない。
クソ野郎もクソ世界も現に存在してる以上、ハスマリーの研究員の気持ちはわかる。一方で、ファントムの目指す先はおそらく当初の研究目的とは違いすぎる。
「(それがない人間に)共感性を芽生えさせたい」と「全員の感情を消せば平和」は全然ちゃうので……。
このあたりは、あくまで感情ある人間として非人道的な研究を進めていた研究員と、感情を持たない男との間に横たわる埋められない溝なのかもしれない。
あと多分ファントムは知的好奇心もあって実験してみたかったんだよね……分からんでもないけど最悪です。
そういえば、最終決戦の入力の演出もすごくて、さんざゲラゲラわろてたアクションが最後の場面でこんな……こんな……(絶句)
全体的に最高なんですが、ひとつだけ希望を言うなら、最後の最後で私にクソエイムさせないでください……ダメなプレイヤーでごめんねルーク……。
モクマとファントム
モクマさんとファントムの話。ここもBOND諸君とキズナ計画みたいに対比として描かれてるような気がするんですよね。勝手に感じてるだけだったら恥ずかしいな……。計算ずくだったらライターさんのファンになります(もうなっとるが)。
まず、ルークとのバディエピソードでモクマさんは「父さんみたい」って表現されてて、優しいおおらかな、ルークをこんなよいこに育ててくれたエドワードと重ねられている。
一方、チェズレイとのバディエピソードではそんな優しいモクマさんが「ファントムに似ている」と表現されている。
ここがモクマさんのすごく味わい深いところで、明確な悪役ではないけれどただの善人でもない立ち位置にいるなあと思いましてよ。唐突なるお嬢様口調でごめんあそばせ。
ここからはガチのガチでクリア済みの人だけ見てください。
お願いします。本当にお願いします。
そらそうなのよね、ルークの言ってる人とチェズレイが言ってる人は同一人物なんだもん。
ただ、善人の物腰で人を騙してるという部分で共通する二人だとしても、モクマさんは様々な感情が折り重なって大事故してたのに対してファントムのその部分は澄み渡っていた(んだと思う)。モクマさんのそういうところをチェズレイが「醜い」と表現していたならなんかわかる。チェズレイ自身が感情的なもの関してはけっこう思うところありげなので……いやお前もたいがいやでとは思いますが。序盤のチェズ、自分のそういうところに嫌悪感あったのかもね。おまいら正反対の同族やないか……
あとモクマさんの死にたがりに対して自ら命を絶った母親の存在でちょっと思うところがあったのかもしれない。チェズレイは本当に面倒見がいいわよね。
ファントム
ファントムは「求心力のあるカリスマ的人物だが感情をもっていない」という以上に詳細な内部っぽい描写はあまりなかったように思う。チェズが「魅力的」とかは言ってたような気がする。幻覚だったらごめんなさい。
ただ、感情を持たない人間が感情のある人間を(それも優しくておおらかな人間を)演じるのってめちゃくちゃ努力しなきゃ無理だと思うんですよ……いくらファントムが優れた人間でも、感情ある人間に溶け込もうと思ったら不断の人間観察が必要じゃないすか……
そこまでしてコードを得るためだけに育ててきたルーク・ウィリアムズという男が自分の喉元まで食らいついてきた時、どう思ったんだろう。呼んだのはファントムだけど、まさかこんなめちゃ強な相棒揃えてくるとは思わんやん。
そのあたりのイレギュラーまでは予測できなかったのがファントムの敗因では?と思い、突き詰めれば人と人とのつながりが生み出す力を見誤ったってことなのかもなと思った。天才キャラは凡庸な人間が引き起こすイレギュラーに弱い。古事記にもそう書いてある。
どうしてもプレイヤーとしてルーク側で見てしまうんだけど、個人的にはルークが「お前は誰だ」まで行った後にまた「父さん」と呼んだ時、強く否定したり嫌悪感をあらわにしたりしなかったのがなんか心にきた。あ、でも嘲りはしていたかもしれない。もう一回読みます。
強いものではないとしても、わかりやすいものではないとしても、「絆」や「つながり」というにはもろすぎるものだとしても、何かはあったんだと信じたいな……。こんなん甘い考えなんだろうけど……。
(追記)真エンド(遺言)
ラスト、悔い改めることも懺悔することもなく悪役らしく死んだとも思えるし、ルークとの間にある「何か」を感じさせる最期にも思えた。名前を呼んだりね。このへんはサイドを全然読んでないので読んだ後見解が変わるかもしれない。
しかし、「感情がない」と自覚してる男が育て上げたのが「ルーク・ウィリアムズ」であるという事実ヤバ。ルーク自身の性質もあるだろうけど、エドワード、マジで子育ての才能あるよ…………
親を超えていく物語
このゲームを表現するのにいろんな観点があってそれがもう面白いわけですが、個人的にはこの物語、親を超えていく物語という感じがしました。
ルークは心酔していた父エドワード、アーロンは非道な研究を残した父親、モクマさんは自害を禁じたタンバ様(親というか師か?)、チェズレイは「濁り」を苦にして亡くなった母親。
「家族」に対する視野が、異なる環境で育った仲間とともにいることで「世界」に向いていく。そういう成長を、彼らはとんでもねぇ深ぇ関係で遂げてくれたわけですよ。感謝しかない。
眠たくなってきたので今日はこのへんでおわりにしておきます。
また感情がヤバくなってきたら書きにきます。
あと文にも内容にもまとまりがないのでそのうちまとめ直すかもしれないです。
おわり。